ここに来る以前、僕はただそこに居て生きているだけだった。
毎日何かあるというわけでなく、何かしようというわけでもなく。
ただ生きているってだけ。
だけど父さんに呼ばれてここに来て、僕の生活の何もかもが変った。
色々な人達と出合った。
綾波、アスカ、ミサトさん、リツコさん、トウジ、ケンスケ、そしてネルフの人達。
僕は流されるままにエヴァに乗って戦い続けた。
友達と呼べそうな人も出来た。
前と違って周りには色々な人達が居て、色々な出来事があったりした。
イヤな事も多かったけど、楽しい事も多かった。
何度も死にそうな思いをしたりとかした。
でも、それなりにここでの生活を僕は気に入り始めていた。
でも、ある日を境に僕の生活は違った方向に向かって行った。
僕の友達の一人だったトウジがエヴァのパイロットに選出された。
僕はトウジがエヴァのパイロットになった事を知らなかった。
そして参号機に乗っていた事も…。
参号機は使徒に乗っ取られた。
そしてそれを処理したのは弐号機と綾波のダミー。
参号機のパイロットは…トウジは…死んだ。
僕は許せなかった。
何に対して許せなかったのか分からない。
弐号機に乗っていたアスカ?
ダミープラグの元になった綾波?
それを命令した父さん?
分からない。
ただ、僕が行き場の無い思いに揺れ動いている時に使徒はやって来た。
そして沢山の人達を傷つけた。
僕はトウジが死んで、エヴァのパイロットを辞めた。
そして、二度と戦うつもりも無かった
でも、戻ってきた。
そして戦った。
そして…勝った。
だけどその後、周りの人達との関係がギスギスし始めた。
皆が皆、何かに追われて何かに悩まされる余裕の無い日々。
そして、再び使徒はやって来た。
アスカが精神汚染を受けた。
死にはしなかったけど、アスカはどんどん話さなくなった。
そしてその後にやって来た使徒。
その時、綾波が死んだ。
アスカはその戦いの後、何も応える事が出来なくなってしまった。
綾波は、その後に何事も無かったかのように還って来た。
…でも、以前と違う。別の"綾波"だ。
アスカは…何も言わない…。
心が、何処かに行ってしまったかのように。
使徒との戦いで第3新東京市の被害が大きくなり、疎開が始まった。
学校の中はどんどん人が居なくなっていく。
気が付くと、友達と呼べる人は居なくなってしまった。
結局、僕はどうすれば良かったんだろう?
僕は碇シンジ。
エヴァ初号機のパイロット。
サードチルドレン(三人目の適格者)と呼ばれている。
僕は今、何の為にここに来たのか、何の為にここに居るのか、 分からない…。
赤いバラの花束。
僕は途中の道にあった花屋でこの花束を買った。
そして、いつもの道を行く。行き先はジオフロントの中にあるアスカの入院している病院。
アスカの所へお見舞いしに行くのはここ最近僕の日課の一つになっている。別に僕がお見舞いをしたからといって良くなるわけでもないけど、ただなんとなく続けていた。
アスカは僕の戦友だった。
僕がエヴァ初号機に乗っていたのと同じに、アスカはエヴァ弐号機に乗っていた。
一緒に暮らして、一緒に戦って、そして…。
気が付いたらアスカから意志も表情も感じられなくなった。
何も言わなくなったんだ。
アスカがこうなった原因は、僕にはよく判らない。
ただ、参号機を使徒として弐号機が処理してから、僕はアスカとほとんど口をきかなかったし、関わる事も無くなった。なんとなく話せる雰囲気ではなかったし、トウジが死んだ後はアスカとは関わりたくなかった。
もちろん、アスカがトウジを殺したわけじゃないのは分かっている。
ただ、分かっているのと気持ちとは別問題だ。
アスカが許せないとかじゃなかったけど、僕はなんとなく話したくなかった。
僕らが会話をしなくなったせいか、家の中ではいつもギスギスとした雰囲気が漂っていた。
もっとも、ミサトさんが以前と違って険しい表情をするようになったというのもあったけど…。
結局そんな感じで僕らの間でコミュニケーションなんて呼べるものが無くなって、あの頃にアスカの事で分かっていた事といえば、せいぜいシンクロ率が落ちていったという事くらいで他はよく分からなかったし、知らなかった。何よりも僕は、アスカの事を知ろうとも思わなかった。アスカの方も僕に積極的に話かける事かなくなった。
いつも厳しい表情をして、押し黙っていた。時々僕に何か言いたげな表情をする事もあったけど、結局アスカは何も言わないでただひたすら黙っていた。
でも、精神汚染をする使徒が現れた時、出撃したアスカは沈黙を押し通していたその様子を一遍させた。初号機は凍結、僕はエントリープラグの中で呆然とアスカと使徒との戦いの様子を見ていたけど、アスカがその戦いで精神汚染を受けながらずっと押し込めていたモノを吐き出すようにもがきながら叫んでいたんだ。その時叫んだ言葉と、戦いの後に僕がアスカの側まで行った時にアスカが僕を見るなり食って掛かりながらぶつけてきた言葉がやたらと耳に残って離れない。
『なんでアンタがそんな所に居るのよ!』
その時、僕はアスカがどういう意味でこの言葉を言っているのか分からなかった。
アスカは自分が目立てれば良いって考えているかと思っていたし、自分が思い通りにならないから僕に当たっているのかと思っていた。
僕も気持ちに余裕がなかったし、アスカの当たり様にいい加減僕は自分だって大変なんだと言いかけた。
でも、アスカが叫んでいた時に見せた顔を見て僕はその言葉を言うのを止めた。
だってその時のアスカの顔は、それまで見たこともないような苦しさに歪んだ辛そうな、哀しそうな表情をしていたんだ。
その顔を見て僕は何も言えなくなってしまった。
僕はしばらく誰とも話をせず、誰とも係りを持たないようにして一人で考えた。
僕はずっと会う事もなかった父さんに突然呼び出されてエヴァに乗せられた。
アスカの方は自分から進んでエヴァに乗っていた。
僕はアスカのように訓練なんて受けた事もなかったし、望んで戦っていたわけじゃない。仕方なく乗って、仕方なく戦っていたんだ。
トウジを殺したのは、アスカが弐号機を動かせなくなってダミープラグが動いたからだ。
そしてそのダミープラグは綾波の一部。
綾波は元々エヴァに乗る為に"造られた人間"だ。綾波が自分からそう言ってた。そして、ダミープラグは綾波のいくつもある代わりの体の一つで造られたモノだとも。
弐号機を動かせなくなったアスカ。
その弐号機を代わりに動かした綾波の一部のダミープラグ。
そして、そのダミーを動かせと言った父さん。
トウジが死んだのは、エヴァを上手く動かせなかったアスカと、綾波の一部と、命令した父さんとが…。
違う。
分かってる。
僕はあの時、初号機に乗ってすぐ側で見ていた。戦いもしないで、ただ呆然と。
参号機にはヒトが乗っていたから。戦えば、エヴァ参号機の中にいるヒトを傷つけるかもしれないから。殺してしまうかもしれないから。僕はヒトを傷つけるのが怖かった。僕はどうすればいいのか判らなかった。
だから、何もしないで見ていた。
何もしないで、逃げていた。
そう…。
僕は、見殺しにしていたんだ。
トウジを、綾波を。
そしてアスカを。
たしかに好きでエヴァに乗っていたわけじゃなかった。
でもアスカの言葉を思い出すと、何のためにここに居るのか判らない。
だけど、僕は今だにパイロットをやっていて、エヴァに乗っている。
何でまだエヴァに乗っているんだろう?
誰の為に?何の為に?
僕はどうすればいいのか、判らない。
僕は第3新東京市環状線のジオフロントへのゲート前の駅で降りてインクラインを下った。
ここまでは以前にアスカや綾波と一緒にネルフ施設に行く為に行き来していたいつも通りの道のり。
でも今は僕一人。
綾波もネルフ本部まで来てはいるけど、でも前と違って"今の綾波"とは一緒に行動したりしてない。
僕は無人で動くインクラインの運搬器の座席から降りて、ジオフロント内にある病院までの道のりを歩いていく。
この病院に入院しているのはネルフの関係者や職員や僕らのようなパイロットだ。
広くて最新の設備を備えた病院。病棟の広さのわりにあまり人がいない。ごく一部の人だけに無駄に最新の医療を提供しているような、そんな感じを受ける場所だ。
そういえばトウジがエヴァのパイロットになったのは、ここの最新の医療施設に妹を入院させる為だと後からミサトさんに聞いた。エヴァのパイロットなんかになれば命をかけなくちゃいけないのはトウジだって分かっていただろうに。
でも、そんな事を今更言っても仕方がない。何よりもトウジの妹が怪我をしたのは僕が初めて初号機に乗って、よくわからない内に初号機が暴れて、それで色々な建物とかが壊れて、その中にトウジの妹がいて下敷きになったからだ。
あれは…僕にはどうしようもなかった。
見たことも聞いたこともないようなモノにいきなり「乗れ」と言われて突然、命がけの戦いの中に放り出されたのに、周りに気を使う余裕なんてあるはずがない。僕には形振り構っていられなかった。自分の命すら守る余裕もなかったんだから。
いや、別に自分の命とかそんな事なんて考えてなかったかもしれない。少なくとも自分が"本当に死ぬかもしれない"と思うまでは。
怪我をした綾波と、威圧的に僕を見下ろす父さん。それを見ていたら、何かに急き立てられたような、追い詰められたような気持ちになった。そして何もしないで逃げるか、それとも戦うか、そのどちらかを選ばなきゃいけない状況になった。
あの時は逃げずに戦った。
人は救われたし、きっとそれで正しかったのかもしれない。
でも、結果的にトウジの妹が怪我をして、それでトウジがエヴァに乗らなきゃいけなくなった。一番正しいと思ってやった事も、結局良くなかったり、何処かで悪い結果になって出てくる。因果は巡り巡って何処かに何かの傷跡を残す。
もっとも正しい方法も、冴えたやりかたも、本当は無い気がする。
運命は巡り巡って、そして僕はその中で流され続けるだけ。
ほとんど入院している人の居ない病棟。その中の303号室。
アスカの居る病室だ。
僕は反応があるわけでもないけど一応ノックをしてから重く感じるドアノブを回して病室に入る。部屋の中は静かで、何かの計器類だけが一定の間隔で電子音を立てている。
僕はベッドの方を見た。
アスカが沢山の配線と点滴とかの管をつけて横たわっている。瞼は開いていて眠ってはいない様子だった。でも、その目は朦朧とした虚ろな感じで、ひたすら宙を見ているだけ。表情のほとんど無い綾波よりもずっと意思を感じない。
アスカはトウジが死んだ後あたりからほとんど話をしたりしなくなったけど、それでもまだ何処かに意思や感情があった。でも今の彼女からは心すらあるのか分からない。
僕はベッドの真横まで歩み寄った。
アスカの目には僕の姿が映っているはずだけど、彼女は僕が側に居ることも気がついた様子ではなかった。相変わらずただ漠然とした目で宙を見続けている。
彼女が生きている事を表しているのは部屋の中に響く心電図の音だけだ。
僕は赤いバラの花束を抱えたまま、呆然と宙を見るアスカを見ていた。
バラの花びらが一枚、アスカの上に覆いかぶさっているシーツの上に落ちた。
赤。赤はアスカが好きだった色。
アスカのプラグスーツの色も、乗っていたエヴァの色も赤。
アスカは自分の持ち物とかにも好んで赤い色のものを使っていた。
『赤いバラは情熱と熱愛の赤。セカンドはそれをいつか他の誰かからプレゼントされたいって、そう言っていたわ。』
綾波がアスカの事をそんな風に話した事があったけど、赤いバラの花をプレゼントするなんてそんな恥ずかしい事する人は居ないよ、と僕は言ってそのまま話を流した。
でも、僕は今こうして赤いバラの花束を持ってアスカの元まで来ている。
アスカは気付きもしないのに。こんな物を持ってきても仕方ないのに。
こんなことしたって、意味ないのに。
あの戦い。精神汚染をした使徒。
あの時アスカの代わりに僕が初号機で出れば、こうならずに済んだ?
それとも、エヴァ参号機を僕が倒せばこうならずに済んだ?
何をどうして選択しても、結局何処かから破綻してくる気がする。
やっぱり僕は何もしない方が…。
…違う、そうじゃない。逃げちゃ駄目だ。何かをしなくちゃ。
でも…。
…ダメだ、堂々巡り。どうしようもない。
巡り巡る思考の中で、僕の中に憤りのようなものが込み上げてきた。
無性に自分や、自分を押し流す運命に腹が立ってきた。
「くそっ!!」
僕は手に抱えていたバラの花束をベッドの端のパイプの部分に叩き付けた。
バラの花束は宙に花びらを舞わせ、バラバラになってベッドの上で横になっているアスカの体の上や病室の床の上に落ちた。
僕は自分で散らせた赤いバラの花束の残骸を見ながら、どうしようもない惨めさを感じた。
こんなものに当たってどうする?
こんなことしたってどうしようもないのに…。
「…最低だ、オレって。」
僕はアスカのベッドの上に散っている花弁を一つ掴んでうな垂れながら呻いた。
僕は自分で散らせたバラの花束の残骸を片付けた後、アスカの病室を後にしてそのままネルフ本部へは行かずに家路についた。
とはいっても、今はあまり帰る気のしない場所だけど。
ミサトさんはほとんどネルフに篭りきりになっている。たまに家に帰ってくる事はあるけど、顔をあわせた所で何か普通のコミュニケーションみたいなものがあるわけじゃない。ほとんど必要最低限の会話のみ。取り付く島も何も無くミサトさんは泥のように眠るか、部屋の中でせわしなく"仕事"をしているかどちらかだった。
加持さんが"居なくなった日"からしばらくミサトさんは大人しくしていた。でも、ある日を境に何かに取り付かれたように厳しい顔つきをして"仕事"をしはじめた。でも、僕は本当は"仕事"でなくて"調べ物"をしているんじゃないかと最近思うようになってきた。
加持さんは実は"居なくなった日"にミサトさんに何かネルフかエヴァについて教えたんじゃないかと思う。あの人は秘密や情報とかを色々と調べていた人だったから。綾波の秘密やダミープラグの秘密もそう。ネルフは…父さんは裏で何をしているのかわからなかったから。
別に僕自身は秘密に興味があるわけじゃなかったけど、ネルフ、エヴァ、そして使徒。人類の明日を左右するらしいけど、結局僕にはよくわからない事ばかりで疑問だけが膨らむ。
アスカもある程度知っているような感じだったけど、思わせぶりな態度や言葉は言っても僕には完全に教えてくれなかった。
ただそんな僕にに分かる事は僕ら"チルドレン"はそのよくわからない事に流され、傷つけられてるという事だけだった。
僕はいつものコンフォートマンション前まで戻ってきたけど、今日は何だか帰る気がしない。ぐるぐると頭の中で駆け巡る疑問や考えや気持ちが僕を一つの場所に留まらせようという気にさせなかった。巡り巡る思考が僕を何処かへただ闇雲に歩かせようとしているみたいだ。
僕はコンフォートマンションの中に入らずに別の方向…、特に意味なんて無かったけど学校の方へ向かって行った。
「…やっぱり、誰も居るはずないよね…。」
傾きかけている日に照らされている校庭の端で鉄棒に寄りかかりながら呟いた。
学校は疎開でほとんど生徒が居なくなって閉鎖されてしまった。ただ、校門は開かれてたままで入る事だけは出来る。みんな疎開して行ったし、この辺はいつ使徒が現れるかわからないから誰も住んでないし、寄り付かない。それに今はもう夕暮れ時だから余計に人なんて居るはずがない。
校庭はかつての生徒の賑わいが無かったかのようにひっそりと静まりかえっていて、妙に広く感じる。ほんの少し前まで僕はここでトウジやケンスケとじゃれ合ったり、アスカと言い争いをしたりしていたのが嘘みたいだ。
僕の中でかつてのこの場所の記憶や情景が校庭に楕円状に引かれたランニング用のラインと同じようにぐるぐると回る。僕は夕焼けで白いラインがオレンジ色に染まったランニングコースを目でひたすら追いながら終わりの無いような事を延々と考え続けていた。
...O Freunde, nicht diese Tone Sondern lasst uns angenehmere...
...Anstimmen, und freudenvollere...
え?歌声…?
...Freude, schoner Gotterfunken, Tochter aus Elysium...
…この歌、何処かで聞いたことがある…。
...Wir betreten feuertrunken, Himmlische, dein Heiligtum...
僕は歌声が聞こえてきた方を見た。
そこには白い髪をして僕と同じここの学校の制服を着た同じくらいの歳の男の子が制服のズボンに手を入れたまま鉄棒に寄りかかっていた。
「この歌の歌詞、知ってるかい?」
唐突にその子が話しかけてきた。
「え?わ、分からない…。」
メロディーなら分かる、多分これ第九だ。でも、歌詞の方は英語とかじゃないから僕には分からない。ただ、アスカの話していた言葉…そう、ドイツ語によく似ているからアスカなら分かったかもしれない。
しかし…何だろう?赤い瞳に白い髪。学校の制服を着ているけど、妙に現実離れした感じがする。飄々としていて顔つきが常に笑顔という感じなのにこの雰囲気、あまり表情の無いあの綾波によく似ている。なんで…?綾波と同じような赤い瞳だから?
「あの…君は…その、転校生?」
僕はこの妙な子にためらいながらも一応尋ねてみた。
「転校生…。そう、転校生だね。でも、ここに来てみたら誰も居ないんだ。」
その子はまるで人事のように涼しい顔をして言った。
もしかして学校が閉鎖された事を知らなかったんだろうか?でも、この辺りに今更引っ越してこようという人はいないような気がする…。
そんな風に疑問に思う僕を他所に、この転校生は涼しい顔をして再び口を開いた。
「もう閉鎖されちゃったのかな?だったとしたら惜しいね。ヒトの歴史や知識を知ってみたかったのに。様々な事象や出来事を知ることの出来る場所って面白そうなのにね。そう思わないかい?碇シンジ君。」
…え?僕の名…?
何でこの子は僕の名を知っているんだ?
「…君は…一体誰なの?」
僕は思った疑問をそのまま口に出してしまった。
するとこの子は僕の目をじっと見て、穏やかな笑みを浮かべながら言った。
「僕は渚カヲル。君と同じ仕組まれた子供、フィフス・チルドレンだよ。」
To Be Continued
おお友よ、このような調べではなく、
もっと快い、喜びに満ちた調べに声を合わせよう。
歓喜よ、美しい神々の火花よ。楽園(エリュシオン)からの娘よ。
我らは炎を飲むような情熱を持って、汝の聖殿に踏み入ろう。